カブリオレ(FA・ER型NA)にターボⅡ用ERインタークーラーターボを換装するための実作業書。
世界中の先行事例から手順と落とし穴を抽出し、手元のドナー構成(ドナー車+ERエンジン一式)に合わせて並べ直してある。
チェックはこの端末のブラウザに自動保存される。
→ 手を動かす順番・所要時間・系統別の詳細は 載せ替えマニュアル に分けて書いてある。
| ベース(現状) | |
| エンジン | ER型 1,231cc NA・キャブレター |
| 最高出力 | 67 PS |
| 燃料供給 | 機械式(低圧) |
| 換装後(目標) | |
| エンジン | ER型 IC付ターボ・PGM-FI |
| 最高出力 | 110 PS / 16.3 kg·m(+64%) |
| 燃料供給 | 電子制御噴射(高圧ポンプ+リターン配管が必要) |
カブリオレは最初からターボⅡと同じFAワイドボディ(ブリスターフェンダー・大型バンパー)で作られているのに、エンジンだけNA。 つまり「外側はもう完成している。中身だけブルドッグにすればいい」という素性で、日本・豪州・NZ・米国のオーナーが同じ結論に到達している。 しかも載せるのは同系のER型なので、換装後も継続車検はそのまま通るというのが国内先例の共通見解(下の事例①の記事に明記)。
下の各事例はこちらで読みやすく再構成してある。オレンジのリンクが元サイト、水色のリンクがこちらで読みやすく再構成した事例集。1ページの中でメニュー切り替えして読める。
豪州・NZの専門フォーラム CityTurbo.com には
「Cabriolet Turbo Conversion」のスレッドがあり、ER移植のほかホンダD型(D15B等)換装も定番
(無切断で搭載可・マウント加工のみ)。米 Cars & Bids のカブリオレ出品でも
「ターボⅡスワップしたら最高」の声。※CityTurbo.com本体は現在Waybackアーカイブ経由での閲覧。
調査の全文は 事例まとめ/ターボ2エンジン換装事例まとめ.md。
| 部品 | 出どころ | 状態・注意 |
|---|---|---|
| ERターボエンジン本体 | エンジン一式 | 実働車外し・長期保管未テスト。クランク手回し可は確認済み |
| タービン・エキマニ・IC | エンジン一式 | エキマニ表面錆あり。タービン銘板 RHB5T0■ |
| ECU・デスビ・エアクリBOX | エンジン一式 | ECUはHONDA刻印アルミカバー付きで付属 |
| 5MTミッション | ドナー車から | エンジン一式には付属しない。ドナー車から降ろすのが基本線(予備部品の確保先を持っておくと保険になる) |
| メインハーネス | ドナー車から | 後付け配線が混在=要精査。ダメなら予備部品の確保先から |
| 燃料タンク・ポンプ | ドナー車から | タンクは錆除去済みだが再洗浄・内面コート前提。ポンプは社外品(純正廃盤) |
| メーター(ブースト計付き) | ドナー車から | 速度表示OK・燃料ゲージ固着・バックライト暗い→移植前に修理 |
| ボンネット・グリル | ドナー車から | ドナー車はターボⅡなのでパワーバルジ付きボンネットが取れる。錆状態は現車確認 |
| ラジエター・マフラー・ドラシャ | ドナー車から | エンジン一式には付属しない。ドナー車から確保 or 社外調達 |
| クラッチ3点 | 新品調達 | 中古流用はしない。降ろしている間に必ず新品交換 |
| タイベル・ウォポン・シール類 | 新品調達 | 長期保管エンジンは全交換前提 |
エンジンハーネス+ECU(PGM-FI系の電装)。ここが欠品・断線していると数ヶ月単位で止まる。 この計画では①エンジン一式にECU付属 ②ドナー車にハーネス現物 ③予備部品の確保先、と三重の保険があるのが強み。 ドナー車のハーネスは後付け混在なので、外す前に必ず全経路を写真に残すこと(P1参照)。
ゴール:ドナーが届いた日から手が止まらない状態にする。作業が止まる原因の9割は「部品・工具・資料がない」。
42年前の車の純正部品は「必要になってから探す」と数ヶ月止まる。この節の未チェックが残ったまま P2(降ろし)に進まないこと。
ゴール:「載せてから開ける」を絶対にしない。エンジンが台の上にある今が、全ての整備が一番安くて楽。
昭和60年式 E-AA ターボⅡ の解体出品が131点(徳島県・出品名に (0482))、1982年 E-AA ターボの解体出品が多数(兵庫県・出品名に #hyj)。
以下の各項目に貼った個別リンクはこの2台から出ているものが多い。オークションは終わるとリンクが切れるので、切れていたら下の一覧から拾い直すこと。
ドナー車が着く前に「これは自分のドナー車から取れる/取れない」を仕分けしておくと、無駄買いしない。
下のリンクは「自分のドナー車から取れなかった時の保険」。ドナー車に付いている物を先に確認して、欠品・不良だった物だけ買う。
価格は2026-08-01 に実際のページを開いて取った数字(モノタロウは税込に換算済み)。
ヤフオクは終了すればリンクごと消えるので、切れていたら上の一覧リンクから同じ物を探し直すこと。
純正品番だけはディーラー端末が正——ネットで廃番に見えても、車台番号 自車の車台番号 を伝えて照会すると出てくることがある。
ゴール:壊さず・記録しながら空にする。この番号の順で。
外したボルトは「場所ごとにジップ袋+ラベル」。ER系はボルト長違いが多く、混ぜると組付けで必ず迷う。 降ろしたNAエンジンは売らずに保管(同系ERの補修部品取りとして価値がある)。
ゴール:ターボのPGM-FIが要求する「高圧供給+リターン」を作る。カブリオレのNAはキャブ仕様なので、ここだけは「載せ替え」でなく「新設」になる。
キャブ用の低圧ホースを流用すると高圧で滲む→最悪車両火災。燃料系だけはケチらず全て耐圧新品。 ホースバンドも燃料用の専用品を使う。
ゴール:エンジン+5MTを一体で搭載。カブリオレはターボⅡと同じFAワイドボディなのでマウント位置は基本ボルトオン。
ゴール:NA車に存在しなかった系統(過給・タービン潤滑・強化冷却)を作る。
初始動後のトラブルで一番多いのはブースト配管の抜け・滲み。バンド1本まで写真と突き合わせて確認。 ここで手を抜くと「ブーストが掛からない」「黒煙」の原因探しで1週間溶ける。
ゴール:ホンダ ライフ JB1 用のフロント車高調をカブリオレに入れて車高を落とす。 シティ用は市販のローダウンサスしか無く、バネカットは避けたい——という同じ壁を、先人が2019年に越えている。 JB1用は「JB1のナックルに付く」前提の製品なので、下側(ナックルクランプ・ボルト位置・ブレーキホースステーの位置)は無加工で入る。 作り替えるのは上端だけ。
| 先例 | YASTUDIO #016「車高調整式サスペンション」(作業 2019.04.21)/使用したのはTEINのJB1用。全記事検索から本文と写真を読める |
|---|---|
| 今回の購入品 | TANABE SUSTEC PRO CR CRJB1K(1台分セット・新品)/2026.08.22 購入 |
| バネレート | F 4K / R 3K |
| 車高調整 | ネジ式・F −17〜−30mm(JB1基準。JB1ユニット自体が純正比 −30〜40mm短いので、シティではその分が上乗せになる) |
| 減衰力 | SUSTEC PRO CR は本来固定(KYB共同開発のノンプリロードバルブ搭載のプリセットモデル)。要現物確認販売ページには「F4段/R3段調整」との表記もあった |
| スプリング形状 | バレル形状(樽型)=上下端が絞られる。先例のTEINなど車高調の主流は直巻き(ID65)。ここが最大の差 |
| リア2本 | シティには付かない先人が実際にJB1のリア用を買って「シティには使えない」と記録している |
この流用が成立しているのは「直巻きスプリング+シティ純正お皿」の組み合わせであって、TANABEの樽型での装着実績はまだ無い。
上端(測る3ヶ所の①②)で詰まったら、中古のTEIN JB1フロント(¥34,000前後で継続的に流通)に切り替えるのが確実な逃げ道。今から買っておく必要はない。
ただし中古を選ぶ場合はTEINのオーバーホール基本料が1本¥16,800(+消耗品別)なのを勘定に入れること。フロント2本で¥33,600=落札額とほぼ同額になり、「中古¥34,100+OH¥33,600=約¥67,700」まで膨らみ得る。
2003年で生産終了した車種向けの中古ダンパーは、抜けているかどうかが付けるまで分からない。
ゴール:「回った」ではなく「油圧・燃圧・冷却・過給の全てが正常」を確認して初めて成功。